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  • 執筆者の写真Aki

第1話 耳抜きの極意(前編) ~フリーダイビングを学んで~

更新日:8月6日


フリーダイビングを学んで良かったことや私に起こった変化などを順番にブログにしていきたいと思います。第1話目は、人間が素潜りする時に必ず必要になる耳抜きのお話。特に、私に起きた耳抜き革命と耳抜きを習得するのに必要な極意についてお話したいと思います。

長くなってしまったので前後編に分けて更新させて頂きます。



私はフリーダイビングを始める前から沖縄でスキンダイビングを楽しんでいましたが、耳抜きは大きな課題でした。耳の抜けやすさは本当に人それぞれで、難なく耳が抜けてしまう人もいれば、大変苦労をする人もいます。フリーダイビングは耳が抜ける人だけが残っていく傾向が強いのは事実ですが、これを読めば、耳抜きに苦労している、耳抜きが原因でそれ以上深く潜れない、でも海は大好きという方の助けになるかもしれません。


本題に入る前に一つお願いがあります。


深く潜るためには耳抜きより安全管理が最も重要です。


昨年、沖縄での海洋事故が過去最多となりました。潜れる深度に応じて、適したスキンダイビングやフリーダイビングの講習を受講してほしいという事を強くお願いしたいです。

自己流で潜っている方の中には、講習では決してやってはいけないと指導される事を知らずにやっている方がいます。レジャースポーツは安全に楽しむことが大前提。

楽しみでやっている活動で自分の家族や友人を亡くす、あるいは悲しませることは絶対に避けなければなりません。

また、重大事故が発生すれば、スキンダイビング、フリーダイビングへの風当たりが強まり、できる場所が減ったりフリーダイビング普及の妨げとなります。


  1. 正しい潜り方を知って自分を守ること

  2. 万が一の時はバディをレスキューできる知識とスキルを身に着ける


そして、安全面や耳抜き以外にも、深く潜るために最も大事なことがありますが、今回は潜るのに絶対必要で、おそらくこれを読む皆さんが最も興味のある耳抜きを第1話目としてお話しながら、安全管理が大事であることもチョイチョイはさんでいきたいと思います😂


もし耳抜きの具体的な練習方法や正しい潜り方・安全管理を学んでみたいという方がいましたら、是非フリーダイブ マニアにお問い合わせくださいね。耳抜きに関しては初心者から競技フリーダイバーまで対応可能です。

前書きがだいぶ長くなりましたが、本編です😂


 

もくじ

  1. 耳抜き法の種類 a.バルサルバ法 b.ハンズフリー(BTV、オート等) c.フレンツェル法

  2. 私の耳抜き革命(後編) (1)頭が下では全く抜けない耳 (2)フリーダイビング講習で耳は抜けるようになる? (3)ダイバー専門の耳鼻科受診 (4)運命の出会い

  3. 耳抜きの極意(後編)

 


1. 耳抜き法の種類

まず、私の考える耳抜きの極意についてお話しする前に、耳抜き方法の種類や特徴・メリデメについて概要を説明します。大きく分けて耳抜き法はざっくり次の三つに分かれます。

a.バルサルバ法

b.ハンズフリー(BTV、オート等)

c.フレンツェル法


a. バルサルバ法

肺から空気を送り込んで圧平衡を行うバルサルバは最も容易に習得可能な耳抜き法ですが、以下のような要因で耳が途中で抜けなくなる場合があります。


要因1:適切な圧力が弱い場合 ※逆に強すぎても内耳を損傷する危険があります。耳抜きの際にめまいがするなどは圧のかけ過ぎの可能性があります。


要因2:耳抜きタイミングが遅い場合


要因3:身体的な問題


要因1、2に関しては練習を重ねたり適切な指導を受ければ改善していきます。なお、バルサルバを使うには水深が深すぎる場合も抜けないです。

要因3に関して、体質的にバルサルバでは抜けづらい、あるいは全く抜けない方がいます。私も大変抜けずらい一人です。

また、鼻炎や前日の飲酒が原因で抜けづらくなる場合もあります。その場合、耳が抜けづらいの以前にサイナスブロックで50cmでも潜ると眉間の所に痛みが出て潜るどころではない状態になる場合の方が多いかもしれません。

実は私も慢性鼻炎で、10年以上前、サイナスブロックで潜れない事が多く、近所の耳鼻科で勧められたステロイドを潜る前だけ飲んで潜っていました。後に、後編でお話するダイビング専門の耳鼻科で体に良くないとひどく叱られました(別の耳鼻科医に勧められて飲み始めたんですが私が怒られるっていう。。。)その後、その耳鼻科でステロイド以外で高深度下で問題なく、きちんと鼻炎をコントロールできる薬を見つけることができ、今ではサイナスブロックの問題はなくなりました。


※その他、耳はストレスにも敏感な器官で、過度のストレスや過労により耳の抜けが悪くなることがあります。

※サイナスブロックとは顔にある副鼻腔という空洞への空気の通り道、鼻腔内にある穴が詰まり、圧平衡が行えなくなり、潜る際に陰圧になった副鼻腔(サイナス)に痛みを感じる現象です。無理して潜ると副鼻腔を痛めたり出血することがあります。


b. ハンズフリー(BTV、オート等)

ハンズフリーでも種類がいくつかあります。BTVは練習すればある程度できるようになりますが、その抜けやすさは耳管の太さに依存するといわれます。稀に、意識しなくても勝手に抜けるという素質を持った人もいます。また、BTVは練習すればマスターできるという海外のダイバーもいます。私も十分ではありませんが10年前よりはBTVで抜けやすくなりました。

ハンズフリーで抜ける方でも、抜けが遅かったり一定の深度に達すると抜けなくなったりします。それが10mなのか30mなのかは人によりますが、フリーダイバーには元々ハンズフリーで抜けるという人も多いです。耳が抜けやすい人は面白くてハマりやすいというのはあるかもしれません。


c. フレンツェル法

口腔内だけで圧力を生み出して耳抜きをするバルサルバより省エネな耳抜き方法です。以前はフレンツェルを使用すると容易に深く潜れるようになり、リスクが伴うため、まずはバルサルバで練習しフレンツェルはその次のレベルのような扱いでした。しかし最近では、フリーダイビングの初級コースでも紹介をするようになってきています。AIDA・PADIとも初級コースの中では、あくまでもフレンツェル法は必須ではなく紹介する程度ですので、フレンツェルをどの程度教えるかはそのショップやインストラクターにより異なります。


私もバルサルバでは抜けない体質であり、レアケースではありますが浅い深度でバルサルバ法使用中に肺圧外傷になった事故例もあることから、フレンツェルは推奨できる耳抜きテクニックだと考えていますが、同時に、最低限フリーダイビング初級レベルの知識とスキルをセットで教えるべきだと思っています。

なお、フレンツェル法は日常生活では使用しない筋肉のコントロールが必要なため、十分に習得するには練習が必要です。


※この他に、あと二つ耳抜きに関連するテクニックがありますが、上級フリーダイバーや競技フリーダイバーのみが使用するテクニックとなりリスクやそれなりの身体能力が必要となりますためここでは触れません。


後編では、私に起こった耳抜き革命と私の考える耳抜き習得の極意についてお話したいと思います。


 

Freedive MANIAでは耳抜きを丁寧に教えています。

私ほど耳が抜けずらくて苦労したフリーダイビングインストラクターはそういません。耳抜きに困っている方は是非マニアのトレーニングや講習を受けてみてくださいね。今はサービス開始したばかりで予約も少ないので、少人数で濃い講習を行っております。予定されてない日もリクエストに応じて開催していきます。ご相談がありましたら本サイトのお問い合わせ、もしくはインスタfacebookのDMでもお気軽にお問い合わせください。

 

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