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執筆者の写真Aki

第1話 耳抜きの極意(後編) ~フリーダイビングを学んで~

更新日:8月10日


フリーダイビングを学んで良かったことや私に起こった変化などを順番にブログにしていきたいと思います。第1話目は、人間が素潜りする時に必ず必要になる耳抜きのお話。特に、私に起きた耳抜き革命と耳抜きを習得するのに必要な極意についてお話したいと思います。


本ページは後編です。前編を読まれていない方は先に読んでください。



前編に引き続き、大事な事なので繰り返します。

深く潜るためには耳抜きより安全管理が最も重要です。潜れる深度に応じて、適したスキンダイビングやフリーダイビングの講習を受講してください。最低限危ない潜り方はしない知識(正しい潜り方を知ること)、バディに何かあった時に助けるスキルと知識を素潜りを楽しむ全員が身につけましょう。レジャースポーツは安全に楽しむことが大前提です。


また、安全面や耳抜き以外にも、深く潜るために最も大事なことがありますが、今回は潜るのに必ず必要で、おそらく一番興味のある人が多い耳抜きを第1話目としてお話します。


 

もくじ

 


2. 私の耳抜き革命

(1)頭が下では全く抜けない耳

前述した通り、私はバルサルバ法では耳が非常に抜けづらく、頭が下では水深50cmでも頭が痛くなるほど圧をかけても全く耳が抜けない体質でした。

それでもスキンダイビングを始めて5年間は、沖縄の海で水底にあるきれいな珊瑚や魚を見たくて2mくらい潜っては頭を上げてバルサルバ、もう一度2m潜って頭を上げてバルサルバ・・・を4、5回繰り返して10mまで到達するというスロー潜降、それでも海が大好きでスキンダイビングを楽しんでいました。5年間で多少はバルサルバで耳が抜けやすくなりましたが、やっぱり頭が下になると全く耳が抜けませんでした。スクーバのライセンスを取った後にインストラクターに教えてもらってハンズフリーも練習しましたが、頭が上で潜降するスクーバダイビングや斜めのゆっくりした潜行でしか役に立ちませんでした。


(2)フリーダイビング講習で耳は抜けるようになる?

フリーダイビングを習えば耳が抜けるかも?そう思って当時PADIのショップでは先駆けで、楽しさが伝わってくるホームページだった浦安のトゥルーノースでフリーダイビングの講習を受講しました。

しかし、やっぱり耳は抜けません。海洋練習では、足を下にして潜行して耳を抜く練習をしました。


当時東京に住んでいた私は東京から伊豆まで3時間もかけて行って、濁った海でロープしか見ない、しかも耳は抜けない、進歩も感じられず、全く楽しくないと思いました(笑)

その後、この時日本では初めてみみずんこと岡本美鈴さん(プールナフリーダイビングスクール)が実施したフレンツェル講座も別途受けましたが状況は変わりませんでした。10年くらい前の話ですので、当時のフリーダイビング講習では耳抜き法のインストラクションがそれほど確立されていませんでしたし、私が特殊な抜けにくい耳を持っているというもとも分かっていませんでした。

※私が今までお世話になって良いと思ったフリーダイビングスクールや商品・サービスはどんどん紹介していきますが、利用は自己判断でお願いいたします。

(3)ダイバー専門の耳鼻科受診

ダイバー専門の耳鼻科の有名な先生の所にも行きましたが、分かった事は、私の耳管は細いのでハンズフリーでは十分に抜けないという事と、バルサルバ耳抜き1日100回(スパルタ)トレーニングの指示もされましたが(結局できたのは1日30~50回くらいですが(笑))とにかく問題は改善しませんでした。


改善はしませんでしたが、完全に無意味だった訳ではありません、分かった事もありました。

  • 耳抜きに適切な圧力がどの程度か

  • 抜けにくい左耳にあわせて耳抜きすると、逆に抜けやすい右耳には圧が強すぎて疲れやすくなる

※有名な先生でダイビングやダイバーに対する愛がとても強い先生でしたが既に今は引退されてダイビング三昧の日々を謳歌されていますので残念ながらご紹介ができません。


(4)運命の出会い

これはもう私の体質なんだと諦めかけた時、現在の東京の武蔵小金井のフリーダイビングスクールPLUTYPUS(プラティパス)の金ちゃんこと金子コーチが熱心に相談にのってくれました。自分はバルサルバだけで頭上でも耳が抜けない、それでも60m潜れるようになったのだから、

頭が上でバルサルバだけで抜けるなら絶対に抜ける!

と言われ、ほとんど諦めていましたが、もう一度試してみることにしました。

実はこれが私の運命の出会いであり運命の一言になりました。 フリーダイバーじゃなかったら意味不明な運命の一言なんですが😂


言われたアドバイスを胸に、後日、辰巳国際水泳場に耳抜き練習に行きました。

東京では有名な須賀さんのスキンダイビング練習会で、水深5mのプールの梯子につかまって、どうやったら耳が抜けるのか、耳抜きを試行錯誤。

そして、梯子にへばりついたまま頑張ること約1時間遂に私の耳に革命が起きたのです。


その時は嬉しくて、ずっと水深5mまでの垂直潜行をプール時間終了まで繰り返していました(笑)。

その後、同じトゥルーノースの海洋トレーニングに再び参加したところ、とても楽しく、ロープしか見なくても耳が抜けるとこんなにも楽しいのかと知りました。濁っていようがロープしか見えなくても関係ありません。とにかく垂直潜降で耳が抜けるというのは本当に楽しいのです!


最初はフレンツェル法だけでは抜けなかったのでフレンツェルとBTVの一種を混ぜて抜いていましたが、通勤中や海でフレンツェルの練習を重ねていくと、やがてフレンツェルだけで抜けるようになりました。恐らく、最初はフレンツェルが完璧ではなかったのだと思います。

革命後は水深50mまでは毎年着実に深度を伸ばしいくことができました。水深50mを超えてから60mまではまた5、6年かかるんですが😆


3. 耳抜きの極意

ごく一部の特殊な体質の人や過去の怪我等で耳抜きに適さない耳の方を除いて、耳抜きは練習すればするほど上手くなります。

私は今でもバルサルバでは頭が下だと耳抜きができないのですが、ハンズフリーのBTVについては以前より抜けやすくなり、カメラを持って潜る時にフレンツェルと併用しています。とにかくすべての耳抜き法は練習すればするほど程度の差はあっても上達します。適切な練習方法を学べばそれは加速するでしょう。


耳が抜けづらい多くの人は、マスターする前に諦めてしまうかもしれません。本当は抜けづらいのではなく下手なだけで、途中で諦めてしまう人もいます。

そういう意味では耳抜きの極意は諦めずに練習することではないでしょうか。耳が抜けやすい人は元々大きなアドバンテージを持っていますが、一定の深度に達すると従来の方法では抜けなくなります。その為、それより深く潜りたい場合はいつかはきちんと学んで練習する必要があります。

耳抜きに魔法の方法などありません。正しく学び、学んだら諦めずに練習あるのみです。



私自身、5年間で一通りの耳抜き法を学んだ上で最後の決め手になったのは諦めない事でした。

フリーダイビングを習って11年、スキンダイビングを初めて16年、やっと水深60mに到達しましたが、今でも更なる深みを目指して世界のトップフリーダーバーのワークショップに参加したり、コーチングしてもらいながらテクニックのブラッシュアップを行い、練習しています。

学び、練習し、進化する。練習により進化できるのはフリーダイビングの大きな魅力の一つです。そのステップを楽しみましょう。


あなたが素潜り大好きなならば、耳が抜けないと安易に諦めてはいけません。諦めるのであれば、一旦一通りの耳抜き方法を陸上でできるようになり、更に水中で練習する、組み合わせる。それをやり終えてからでも遅くは無いです。

※大多数の人はここまで苦労しませんが😆


「フリーダイビングを学んで」第2話目は内容検討中です。息止め時間、器材、安全についてなど、どれか選んで少しずつ書いていきます。


 

Freedive MANIAでは耳抜きを丁寧に教えています。 私ほど耳が抜けずらくて苦労したフリーダイビングインストラクターはそういません。耳抜きに困っている方は是非マニアのトレーニングや講習を受けてみてくださいね。今はサービス開始したばかりで予約も少ないので、少人数で濃い講習を行っております。予定されてない日もリクエストに応じて開催していきます。ご相談がありましたら本サイトのお問い合わせ、もしくはインスタfacebookのDMでもお気軽にお問い合わせください。

 

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